養蜂講座

  

養蜂講座10回目は「寒冷地向け越冬箱」のつくり方についてお話しします。この装置は、標高900m、厳冬期の最低気温がマイナス5〜10度、積雪も数十cmになる長野県富士見町で養蜂を楽しんでおられるミツバチフリークの渡辺 忠さんが考案されたものです。これまでこうした過酷な環境下で越冬させたという話はあまり聞きませんが、渡辺さんはこの装置で昨冬、見事に越冬を成功させています。
今回、渡辺さんから図面の提供を受けましたのでご紹介いたします。寒冷地で養蜂を楽しんでいる方は、ぜひ越冬箱を製作して、今冬こそ念願の越冬を成功させてください。
簡単に組み立て、解体ができるノックダウン式の越冬箱。
発泡スチロールと稲わらが抜群の保温効果を発揮する。

「渡辺式越冬箱」の構造と部品
「渡辺式越冬箱」はノックダウン方式を採用した組み立て式となっています。このため8つの部品をネジで止めるだけで約15分ほどで組み上がり、越冬後の解体も簡単にできます。また、板として保管できますので収納スペースをとりません。最も重要な保温性に関しては、箱の内側全面に張った発泡スチロール板と、外箱と巣箱のすき間に詰めた稲わらにより、屋外と外箱内の温度差が5〜10度にも達する優れた性能を有しています。


構成部品 使用材料
1.天板
2.底板
3.上枠
4.前板
5.後板
6.側板(右)
7.側板(左)
8.連結巣門
1.コンパネ 12mm
2.スチロール板 30mm
3.木材 35mm□
4.L金具 8個
5.ねじ 24本

「越冬箱本体・連結巣門」詳細図
画像をクリックすると拡大図になります
越冬箱詳細図(図面1) 連結巣門詳細図(図面2)

組み立て順序
設置場所に底板を置く 底板の切り込みに合わせ
て巣箱を設置する
L金具の取り付け方

前板をL金具で固定し、
連結巣門を装着する  
後板をL金具で留め、側
板・上枠をネジで固定
稲わらを詰め、天板を乗
せ、巣門カバーを被せる

連結巣門
「連結巣門」は巣箱本体と外部を結ぶ連絡通路です。蜂は通路を通って越冬箱内を通り抜け、屋外への出入りをします。また、巣門の幅を自由に調節できるメジャー付きのスライド板の装着により、面倒な巣門幅の調節が簡単にできる工夫も施されています。
使用材料 装着方法
1.シナベニヤ
 9mm
2.木材
 14mm、17mm
3.金具
(なくても固定可)
連結巣門本体を越冬箱の前板から巣箱の巣門に差し込み、連結カバーを巣門部に被せる

保温材
稲わらを20〜30cmに切り、外箱と巣箱
の間に詰める
巣箱上部にも敷き詰め、麻布などで
覆う