近況報告。(2006.2.26)
早朝の南アルプス
変化の無かった冬も終盤を向かえ、蜂達も春に向けて活動を開始したようです。近況報告させていただきます。
大町市も厳しかった1月の寒さも嘘のように暖かい2月となりました。例年では2月前半が最も寒いのですが、暖かい日も多く、蜂達が脱糞飛行に盛んに出ているようです。(日中は家にいないので家族の話です)巣門前には死蜂が運び出されていますが、群によってその量はまったく違います。何がその差の原因になるのか今後の研究題材となりそうです。また、各群とも産卵を開始したと思われる巣箱の温度上昇が確認できました。蜂達は何を合図に産卵を開始するのでしょうか。気温の変化なのか、それとも日照時間の変化なのか興味深い点です。
越冬が成功するかどうかは産卵を開始したこれからの管理次第だと思いますので、注意深く観察していこうと思っています。
●西洋種
2月22日に巣内の温度が急上昇しました。3群に温度センサーが入れてあるのですが、冬の間24℃±3℃程度だった巣内の温度は33〜36℃に上昇しました。ここの所の暖かい気温で産卵を開始したようです。まだまだ寒くて内検はできなので、貯蜜、花粉ともその量を確認することができず、餌切れが心配です。西洋種はどの群も昨年よりも死蜂が非常に多いです。
運び出される死蜂の数は群によってまったく異なる。
●日本種
群によってその死蜂の量がまったく違います。一匹も死蜂が居ない群と巣門付近に大量に死蜂のある群があります。日本種も3群に温度センサーが入れてありますが、こちらは冬の間0℃〜10℃程度でしたが、24℃前後に上がっており、西洋種同様産卵を開始したと考えられます。
死蜂が多い群 死蜂が少ない群

近況報告(2006.3.26)
先週3月21日に西洋種、日本種ともに冬囲いを取り除きました。ところが、3月23日の朝には、湿った雪が10cm程積もり、蜂達も寒い思いをしたことと思います。気温も朝は0℃位、日中は15℃位になる日が多いようです。近くにある花といえば、福寿草、オオイヌノフグリ、はこべくらいしか目に付きませんが、蜂達はどこかから花粉を付けて帰ってきます。今日の内検と観察でほぼ越冬の成否を確信できたと思っています。
・西洋種5群成功(全群成功)
・日本種8群成功(1群失敗:実験群)
雪囲い除去後に降雪
西洋種
3月21日夕方に全群に給餌(糖液ときな粉の代用花粉を糖液で練った物)を与えた。死蜂はほうきできれいに除去した。5群合わせて小さなバケツ1杯程の量(1万匹位?でしょうか)で昨年よりもかなり多いです。3月26日に初めての内検してみると各群ともに女王健在で、産卵も確認できました。なんとか越冬には成功したようです。
産卵確認
死蜂のある群とほとんど無い群の違いを比較すると次の通りです。
●死蜂の無い群
・蜂の数は非常に多く、9枚満群の状態
・貯蜜も外側の4枚は手付けなしで残っていて、育児は内側の5枚程度に広がっている。有蓋巣房も多く、女王蜂の尻は太くて長い。体色は明るい黄色。
・蜂の出入りは比較的穏やかで落ち着いている。
・内検時の攻撃性はまったくない。
・巣内には雄蜂がまったくいない。(これが正常ですよね)
●死蜂の多い群
・蜂の数は4枚程度(越冬前は死蜂の無い群と同程度)
・貯蜜はほとんどなく、一番外側の枠に少し残っているだけ。
・産卵開始直後という状態で、蜂児も少なく、有蓋巣房はまったく無い。女王は小型で黒っぽい色をしている。
・蜂達は盛んに出入りしている。慌てている感じ。
・蜂は蓋を開けると攻撃してくる。
・数十匹の雄蜂が居て、日中は出入りしている。
◎考察 
何がこの差を作ったのか判りません。まったく同様の飼育をし、同時期に給餌をし、同量の越冬蜜を持たせて越冬態勢に入りました。女王も新王です。違いがあるとすれば女王の大きさと体色でしょうか。
西洋種死蜂 西洋種巣門
日本種
3月21日に全群に給餌した。重箱式を除き、代用花粉(きな粉を糖液で練った物)も与えました。1群は前回の給餌(糖液)がそのまま残っていた。この群だけ巣くずがまったく落ちていない。でも、蜂は蜂球を作ってしっかりとまとまっています。どの群も日中はさかんに出入りをし、盛んに、クリーム色、オレンジ色の花粉を付けて帰る蜂がいるので、育児も開始していると思われます。日本蜂は巣に近づいて写真をとろうとするだけ攻撃を仕掛けてきます。寒い日は攻撃性が強くなるようです。今の時期は日本蜂でも面布は欠かせません。。
日本種花粉
越冬に失敗した群はお椀一杯程度の蜂数で、あえてそのまま越冬能力を確認するための群でした。蜂達は巣箱の下の隙間にもぐりこみ、そのまま凍え死んでしまったようです。貯蜜はたっぷりと持たせましたが、ほとんど消費していませんでしたので、冬の早い時期に息絶えたものと考えられます。巣箱の中の温度を上げられず、やむを得ず餌から離れた狭い所に寄り添ってそのまま絶命したのでしょう。かわいそうなことをしてしまいましたが、大変勉強になりました。越冬には蜂群のサイズと、巣箱のサイズのバランスも必要だと思います。小さな群でももっと小さなスペースならば越冬できたのかも知れません
昨年大変役に立った金稜辺の花芽も出てきました。また、佐藤一二三氏の残した金稜辺と思われる株も3年かかってようやく花芽がでましたが、金稜辺かどうか判りません。でも一番早く花が咲きそうです。これからも勉強すべきことはたくさんありそうです。
金稜辺の花芽 ようやく花芽が出た金稜辺らしい株

高橋さんの愛蜂情報