近況報告いたします。(2009.7.27)
<<概況>>
今年の梅雨は空梅雨傾向で雨が少なく、アカシアも順調に流蜜があり、例年以上の収穫となりました。アカシアの後の流蜜はアカシアよりもやや赤みを帯びた透明な蜜でしたが栗が終わるまで切れ目無く連続して産卵圏を圧迫してしまう状況でした。花粉観察でも何の花か確認ができませんでした。
<<西洋種>>
今年は増勢が余り進まず各群ともアカシア採蜜時は3段満群までしか伸びませんでした。今年はアカシアの後、ローヤルゼリー採集時に良さそうな王台を使って新女王の更新をしました。アカシア後の流蜜が太かったためか、例年になく大きくて立派な女王に更新することができました。
今年のマーキングは緑

<<
日本種>>

CCDに近い症状(以降CCD傾向と表現します)が出てしまう群があり、駄目になる群が後を絶ちません。前回子育てをやめてしまった群に対して、西洋種の助っ人を入れた群は一時的に持ち直し子育てを再開しましたが、西洋種が居なくなるころにはまた子育てを中止して結局崩壊してしまいました。結論には至りませんが、他の実験結果等も報告させていただきます。

実験結果
@西洋種の助っ人
 混合群である間は子育てをしていたことと、西洋種ではこの症状が出ていないことから考えると、→ 西洋種に何らかの耐性がある原因の可能性がある。・・巣虫?
A二硫化炭素消毒枠への交換
目に見えない寄生虫が幼虫を食害している可能性を確認するために、成蜂以外のすべて(巣枠、箱、蓋、台、雨よけの板、おもり)を二硫化炭素燻蒸処理品(念のため、3日毎に3回燻蒸)に入れ替えみました。すぐに新たな産卵を開始しましたが幼虫は育ちません。→ 巣虫等の寄生虫では無いと考えられますが、成虫への寄生の可能性は除外できていません。

その他観察結果
@私の家ではCCD傾向を発症するのは日本種のみです。西洋種はまったく問題ない。
ACCD傾向の群は幼虫、蛹の運び出しは盛んにする。働蜂も老蜂特有の光沢は出ていない。新たな造巣はする。貯蜜もする。近くの正常群には西洋種が盗蜂に来るが、CCD傾向の群は無視しているように見える。蜂が居なくなっても盗蜂されないで貯蜜が残る。女王の産卵は正常で最後まで綺麗に産卵を続ける。働蜂産卵は無い。女王の産卵を確認。
卵はあるが育児はしない
B僅かに残っている幼虫は正常な幼虫よりも透明で、体内に白い色の粒子上の物体が見える。
・白い粒子状の物は寄生生物ではないと思われる。「動かないため」
・白い粒子状の物は形や大きさは決まっていない。

・白い粒子状の物は全身に分布している。限局的な状況は無い。
・白い粒子状の物は解剖してみると、どこにも付着したり、連結したりしていないように見える。
幼虫は透明で体内に白い粒子がある
白い粒子の解剖写真 白い粒子の拡大写真

近況報告いたします。(2009.8.29)
<<概況>>
梅雨明け後も雨の日が多く、夏を感じる間も無く秋めいて来ました。ここ数日の朝の気温は半袖では肌寒く感じる12℃〜13℃程でした。例年では減反によって植えられる蕎麦も今年はほとんど播種されず越冬用の蓄えができない状況が続いています。
<<西洋種>>
7/23、8/20、8/24の3回の農薬散布がありました。ラジコンヘリコプターによる散布でした、事前に連絡があったため各散布日の前夜に巣門を閉め散布終了後に開門しましたが、かなりの蜂が死にました。巣の周りには無 数の蜂が苦しんでいて、死蜂は口器を長く出しています。トータルでは数万匹が失われていると思います。蜂が半分程度に減った群、ほとんど死なない群があり、巣箱によっては被害が異なります。蜂が給水に行く水田の農薬濃度による差かも知れません。散布された農薬を尋ねた所、ビームエ
イトスタークルゾルという薬品で、いもち病用の殺菌剤とカメムシの殺虫剤が混ざっており、殺虫剤はネオニコチノイド系のジノテフランでした。今年は蕎麦が無い上、この時期に蜂数が減り、越冬用の貯蜜が確保できるか心配しています。3年間やっていなかった給餌が必要になるかも知れません。
ミツバチに甚大な被害をもたらす農薬散布
農薬散布用のリモコンヘリ 薬剤散布中のリモコンヘリ
農薬により大量死したミツバチ 死蜂は苦しそうに口吻を出している
<<日本種>>
CCDの症状はやはり日本種だけに出ています。幼虫や蛹を搬出し、巣の中には産卵はあるが子育てはしない状況がしばらく続き、次第に働蜂が減ってきます。最後は女王蜂と数匹の働蜂になって崩壊が完了します。この段階まで正常に産卵され、働蜂産卵はありません。また、貯蜜もたっぷりで、餌切れでもありません。崩壊完了間近の写真を添付します。CCDは伝染性はなさそうです。1m離れた所に置いてある蜂群は育児も盛んで強群に成長しています。・・・・CCD群の働蜂が隣の強群に吸い取られているのかも??不思議なことに農薬散布による被害は今のところほとんどありません。
崩壊寸前のCCD群 農薬散布中は丸太飼育の日本種に
外出禁止の網をかぶせる

高橋さんの愛蜂情報