近況報告。(2010.9.23)

<<概況>>
今年の信州は全国的な暑さの影響を受けて信州らしくない夏となりました。例年ではお盆過ぎには秋風が吹き一気に涼しくなっていくのですが、今年は9月に入っても真夏並みの暑さが続いていました。私もかつてない夏減りという状況に陥り、各蜂群の蜂数は例年の60〜70%程度となってしまいました。

<<西洋種>>
8月3日に続き、8月21日にもラジコンヘリによる農薬散布がありました。前回同様に巣門を閉めて対応しましたが大量虐殺を免れることはできませんでした。暑さで農薬に汚染された水を持ち帰った可能性もあると思います。前回同様に巣門開放直後から至る所に巣の場所を捜し求める迷い蜂が飛び回っていました。いつもはほとんどない家の中に入り込む行動も多く、窓が開けられない状況となりました。前回と少し違い症状としては巣門付近で苦しそうにお尻を丸めて震える蜂が大量に居たことでした。薬剤が1回目と2回目では違うのかも知れません。農薬散布後4〜5日の間は毎日小さなバケツ1杯の死蜂が出ました。
9月に入っても暑い日が続き、周囲の蕎麦蜜が大量に入ってきました。蜂の数の割には貯蜜が多く、産卵スペースがまったく無い状態になってしまい、3年ぶりの蕎麦蜜を採蜜しました。掃除蜜をしていなかったので完全な蕎麦ではなく、やや透明度を残した赤黒い蜜でしたが、風味は正に蕎麦蜜で、純度の高い蕎麦よりもおいしい蜜となりました。産卵圏確保のための採蜜だったので、収量は30kg程度/6群となりました。
9月16日に腐蛆病検査がありました。雨天でしたが、強行し、他の方の
蜂場を含め腐蛆病の発生はありませんでした

苦しむ西洋種 散布3時間後の巣門
 薬害死蜂

<<日本種>>
西洋種同様に空中散布の薬害を強く受け水田に隣接する巣箱二つが全滅しました。この2つの群はビニールシートも掛けていたのですが、巣の横でヘリコプターの散布を見ていると顔に霧状の薬剤がサーっと降りかかるのが判ります。2群とも群勢の強い群だったのですが、日に日に蜂が減り10日程で女王蜂と数十匹の働蜂だけになり、再起ができない状況になってしまいました。以前から子育てを止めてしまう群の原因が何か判りませんでしたが、農薬の影響と見てよさそうです。その他の群も蜂が減ってしまい巣枠式は巣枠を引き上げなければならない状況になりましたが現在ではなんとか持ちこたえています。
日本種の蜜蝋がたまって来たので成形作業をしました。太陽光精蝋の後の作業について質問される方が多いです。
@太陽精蝋器で巣屑と蜂蜜から蜜蝋を分離
A蜜蝋塊を水洗いして乾燥
B鍋で蜜蝋塊を溶解
C天カス取りでごみを濾しながら型に流し込む
D冷めたら冷凍室へ(ここがポイント)
E型から取り出して完成

自作太陽光精蝋器 蜜蝋塊
鍋で溶解 容器に小分け
蜜蝋完成

近況報告。(2010.11.27)

<概況>
暑かった夏が終わると一気に冬に向かう信州では11月になると雪の降る季節となります。積雪までは行かないまでも何度か雪がちらつきました。朝の気温は0℃前後で水溜りには氷が張る寒さです。昼間は15℃位まで気温が上がるため蜂たちも短時間ですが活動をしている様です。

<西洋種>
11月の始めに越冬用の箱に入れました。昨年同様3群(3箱)を一つの大きな箱に入れ、全部で6群での越冬となります。夏の暑さと空中散布の影響で蜂が減ったためか1群あたりの蜂の数が少なく例年の7割程度での越冬となります。例年は継箱から単箱にする際蜂が入りきらず巣門からはみ出す状況ですが、今年は余裕で収まっています。

西洋種冬囲い

<日本種>日本種は西洋種による盗蜂で4群程が再起不能になってしまいました。同一蜂場での飼育はつくづく難しいと思います。強群でも西洋種に攻撃されると一気に弱体化します。弱群でも攻撃されないで順調に営巣する群も居ます。その差が何なのかは未だはっきりしませんが、毎年同じ場所に置いた群がやられている様な気がします。働蜂たちは世代交代で入れ替わっているので、盗蜂の記憶は継承されない筈ですが、なぜ同じ場所に行くのかが判りません。匂いの広がり方:気流による差なのかも知れません。もしかすると蜂たちが世代を超えて蜜源の位置を伝える手段を持っているのかも???・・・つきとめたらノーベル賞でしょうか。山梨県のベテラン日本種養蜂家の方から蜂群を譲り受けました。この方は晩秋の採蜜の際、すべての貯蜜を採蜜するため蜂が越冬できない状態になってしまいます。そこで、私の西洋種の貯蜜枠で越冬させて飼育を続けたいとお願いした所、快く譲っていただくことができました。この方は大変優秀な養蜂家で非常に大きな成果を上げている方です。分蜂群の捕獲技術が非常に高く、毎年飼育群は待ち箱で捕獲するため、蜂群の入手には困らないとの事でした。この方の家に行き、色々と教えていただきましたが、目からうろこの部分もあり大変勉強になりました。日本種の奥の深さを感じた一日になりました。

日本種重箱式冬囲い 日本種巣枠式冬囲い

日本在来種みつばちの会から「感謝状」をいただきました。私は感謝状を頂く様な事はなにもしていませんし、何の功績も無く、大変恐縮しています。今後の成果や活動に期待しての事と、改めて気を締めて取り組んで行こうと思います。


高橋さんの愛蜂情報