「ミツバチQ&Aコーナー」では皆さまから寄せられたミツバチや養蜂技術、病虫害に関するご質問にお答えいたします。疑問に思ったことや困ったことががありましたら、どしどしメールをお寄せください。

冬の時期に成蜂が数多く死ぬのですが、どういう病気がありますか?餌は十分にあります。
冬になると成蜂が死ぬとのことですが、どういった状態で死んでいるのかが不明なのではっきりした病名を断定することができません。ただ、成蜂が死ぬということなので、幼虫が罹る「腐蛆病」や「チョーク病」「サックブルード」ではないようです。成蜂が罹る主な病気としては、「下痢病」「麻痺病」「ノゼマ病」と「ダニの被害」などがあります。
●下痢病
早春に起こりやすい病気。罹病した蜂は、臭気のある軟便(淡黄色か暗褐色、病状が重い場合は黒色)を巣箱の内外にする。蜂の挙動はにぶく、腹部が膨れて、最後は巣箱から這い出し死ぬ。原因は、越冬蜜の不良か、保温材が湿っていたことによる。治療法は、巣箱内の保温材を乾燥したものに取り替え、完熟蜜を与える。
●麻痺病
罹病した蜂は、ハネや体をブルブルふるわせながら、肢で体をひっかくような行動を示し、
体毛が抜け、油染みて黒い光沢を帯びてくる。原因は、巣箱の中が湿っていて、給餌蜜が不良であることによる。治療法は、巣箱の中と巣脾、巣門の前に、硫黄華を散布し、日当たりのよい乾燥地に移動させる。
●ノゼマ病
早春に、ノゼマ・アピスという病原虫が寄生して発病し、病蜂の糞や盗蜂により伝染する。原因は、不良な蜜や糊成分の多い餌を与えたことや、保温材が湿っていた場合におこりやすい。治療法は、給餌枠の糖液1.8リットルにロメジンソーダ4グラムの割合で混ぜ、3日おきに与え、それを5〜6回続ければほとんど治癒する。
●ダニ
ミツバチへギイタダニが成蜂の体に吸着して体液を吸い取るため、蜂が衰弱して死ぬ。ダニの発生を予防するには、強勢群の育成が最も大切。このほか巣箱内を清潔にし、いつも乾燥した保温材を使うことを心がける。また、ダニ駆除剤を春の彼岸と秋の彼岸頃に施すと効果的。ダニ駆除剤としては、「アピスタン」などがあり、大手養蜂所か養蜂協会に問い合わせれば入手法を教えてくれる。

蜂病を未然に防ぐには、「巣箱内を清潔にする」「良質な餌を与える」「保温材をこまめに取り替える」ことの3点が大切です。どうやら、この場合は、ダニの可能性が高いように思われます。巣箱内を清潔にして、乾燥した場所に設置して、ダニ駆除剤を施す必要がありそうです。

「ビ−トピア」による沢山の情報有難うございます。初心者の私には、非常に参考になります。4年前から趣味でミツバチを飼育しています。毎年2月、9月には「アピスタン」を使ってダニの駆除をしていますが、最近は完全にはダニがなくなりません。蟻酸が良いと聞いて試してみましたが、効果は今一つです。羽の縮れたハチを見かけます。最近は朝方、数匹の白いさなぎの死骸が外に出されています。ダニが原因でしょうか?、または他の病気でしょうか?「アピスタン」、蟻酸以外でダニの除去に効果のある方法、他の病気の場合の対処方法について御教授願います。
羽の縮れたハチは、ダニによるものと思われます。白いさなぎの死骸も、ダニによって成育途中で死んだものと思われますが、チョーク病も疑われますので、巣房内に白く固まった幼虫がいないか確認してください。
ミツバチへギイタダニによるバロア病(生育過程での死亡、奇形蜂の発生)は、養蜂家泣かせのやっかいな問題です。現在最も有効といわれている「アピスタン」を使ってもなかなか根絶できないうえ、3〜4年ほど使い続けると薬剤抵抗性ができてしまい、効果がなくなるといわれています。「アピスタン」に代わる薬剤として有機リン剤の「ぺリジン」がアピスタン抵抗性になったダニの防除に使われ始めましたが、すでにこの薬剤にも抵抗性を持つダニが出現しています。
アメリカでは抵抗性ができにくい蟻酸を利用した「蟻酸ゲルパック」という製品が販売され、効果も化学薬品並みの高さだということです。ただ、国内での入手先は不明です。また、チモール(タイム抽出物)、ユーカリ油、樟脳といった天然物を配合した「Apilife VAR」という製品が、抵抗性ができにくく、ミツバチに無害、ハチミツに残留が起こらないなどの利点があり注目されています。この製品についても残念ながら入手方法は不明です。
あまりお役に立たずに申し訳ありせん。ダニの駆除にある程度効果を上げている養蜂家もおりますので、そちらから情報を入手できたらまたお知らせいたします。

「アピテン」投与に関してお教えください。投与期間(7日)+休薬期間(14日)後に除蜜しないで(ほとん貯蜜されていなかったため)隔王板をして継箱を設けましたが、この場合は食用にできますか。また、アピテン投与(休薬含む)期間中に貯蜜されたものを給餌した場合の注意点をお教えください。
できれば食用にしないほうがよいと思います。「アピテン」を使用しているある養蜂場では、薬剤投与後2ヵ月後に採蜜、1回目に採蜜したハチミツは販売に回さず、2回目から薬剤残留検査をして抗生物質が検出されなかったら出荷するという慎重な対応をしています。また、「アピテン」投与期間中の貯蜜は、間違いなく抗生物質が残留していると思いますので、給餌にも使用しない方が無難かと思います。
フソ病はミツバチを壊滅させる恐ろしい病気で、「アピテン」はフソ病予防薬として効果的であるとして認可された薬品ですが、個人で少数群を飼育するなら無理に使用しないほうがよいかも知れません。薬剤を使うより、こまめに世話をして強群を育成するのが一番の予防法のように思われます。

趣味の養蜂をしているものですが、チョ-ク病の治療法を教えて下さい。なかなか直らなくて困っております。
まず、感染した蜂児をピンセットでつまみ出し焼却します。被害が広範囲に及んでいる場合は、巣脾ごと焼却処分してしまいます。次に巣脾枠の上からコップ半分くらいの量の木酢(50〜100倍に希釈)をふりかけ、1週間おきにこれを3〜4回繰り返すとほとんどの場合出なくなります。なお、木酢はホームセンターのガーデニング売り場などで入手できます。
また、ヒノキの葉に含まれるヒノキチオールに殺菌成分があり、これがチョーク病に有効とされています。ヒノキの葉が手に入るようでしたら、巣脾枠の上にヒノキの葉を枝ごとあげて巣箱の蓋をし、1週間に1回くらい取り替えることを何回かくりかえすうちに治ります。
巣箱の設置場所をかえると治ることがあるので、湿っぽい場所におかれているようなら移動してみるのも一つの方法かと思います。
なお、予防・治療薬としては、有恒薬品工業から塩素剤の「ユーコーラックA」が販売されています。
●チョーク病の予防
・蜂場はできるだけ湿地を避け、風通しと日当たりのよい場所を選ぶ
・強勢群に仕立てる
・貯蜜を切らさない
・巣脾、巣箱を日光消毒する


巣箱を置いている付近に朝夕、ツバメが飛来するようになりました。ツバメはミツバチにとって天敵になるのでしょうか? 帰巣するミツバチを取られそうな気がして心配です。
ツバメによる被害は、軽視することはできません。ツバメは1分間に約10匹の虫を捕えるといわれています。当然ミツバチも捕食される虫の中に入ります。特に被害が甚だしい場合は、ツバメを適当な手段で脅すか、蜂場を移動させたほうがよいでしょう。


いつもビートピア楽しく拝見しています。私も、趣味の養蜂を一度やってみたいと思い今春一群を購入し飼っています。継箱も一段重ねて2段にしたのですがもう一段積む時期が遅くて、分蜂されてしまいました。近くの木に居たのは分かっていたのですが、巣箱の予備が無くみすみす逃してしまいました。その後、内検してみると蜂の数がかなり少なくなっています。そのせいか最近、蟻が巣箱に入ってきて蜜を拝借しているようです(笑)。このような場合、蟻対策はどの様にしたらいいのでしょうか。よろしくお願いします。 
群が弱体化していることで、蟻の侵入を許しているのだと思われます。強群であれば、侵入することはほとんどありません。また、侵入しても巣内の温度を借りて蟻が卵を孵化させようとしている場合がほとんどで、ミツバチになんら悪影響を与えるものではありません。どうしても蟻が気になるようでしたら、蟻専用の駆除剤を使って巣箱の周りにある蟻の巣を駆除する方法を試してみてください。

近所のおばあさんの家の軒裏の中にスズメバチが巣を作ってしまい、どうにも手が付けられないのですが、何か方法はありませんか。すでにその家の3人(おばあちゃん、子供、旦那さん)が刺されてしまっています。
3人も刺されたとのこと、さぞお困りのことと思います。むやみに素人が駆除を試みると思わぬ刺症事故を起こすことになりますので、専門家に駆除を依頼するのが最もよい方法です。巣のある場所が軒裏とのことなので余計素人には手が出せませんので、役場か消防署に連絡して駆除の依頼をすれば便宜を図ってくれると思います。もし、近くに養蜂家がいるようなら直接依頼してもいいでしょう。地域によって異なりますが駆除費用は依頼者の負担となります。
なお、専門家による駆除が済むまでは、
巣に近づかない。
蜂を刺激しない。棒などでつっ突くのはもってのほかです。
刺されてしまったら、毒を吸出し、抗ヒスタミン薬を塗る。
症状が重いようならすぐに病院へ行く。
詳しくはビートピアの「スズメバチ対策」をご覧ください。
8月末から10月末頃まではスズメバチによる事故が多くなります。くれぐれもお気をつけください。

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