「ミツバチの巣を材料にした“蜜ろうキャンドル”と呼ばれるろうそくを作る講座が開かれる」という話を編集員が聞きつけてきた。編集室の誰もが“蜜ろうキャンドル”なるものを見たことも聞いたこともなかったので、早速、体験取材に出かけた。

2001年2月12日、場所は東京南新宿の代々木中部教会。午前と午後の2回に分けて開催された講座は各回とも定員30人を上回る参加者が集まり盛況であった。
主催者は、日本で初めて蜜ろうキャンドルの製造を手がけた安藤竜二さん(1964年生まれ)。山形県朝日町の養蜂家の家に生まれた安藤さんは、ヨーロッパの教会などで今でも使われている蜜ろうキャンドルのやさしい灯に心を奪われ、なんとか日本に紹介できないかと思い、1988年に工房「ハチ蜜の森キャンドル」を設立、国産の蜜ろうを使ったキャンドルの製造を開始したという。

さて、講座の方は養蜂、ミツバチ、蜜ろうの解説や山形の自然を紹介するスライド映写、実物による養蜂器具、ミツバチの巣などの説明があったあと、いよいよ蜜ろうキャンドル作りが始まった。

緊張気味だった参加者も蜜ろうをこね始めると表情が緩み、形作りになるころには幼稚園児の表情に戻っていた。参加した女性は「すっごく楽しい。小さいころの粘土遊びを思い出しちゃう。今夜、灯してみるのが楽しみ」と目を輝かせていた。

30分もすると参加者たちのキャンドルが出来上がり始めたが、中にはこれに火が灯せるのだろうかと首を傾けたくなるようなユニークな作品も見受けられた。

会場には安藤さんの作品も展示されていたが、濃い黄色と薄い黄色のマーブル模様が美しく、艶にも深みがあり、われわれが作ったものとは一味も二味も違った見事なものであった。
こんな美しいキャンドルを灯してしまうのはもったいない、飾っておきたと考えるのが普通だが、安藤さんは「蜜ろうキャンドルは光が当たると褪色してしまいます。自然の持つ美しさやはかなさを感じながら、ぜひ灯して楽しんでください」と話していた。



今回取材した安藤さんの「蜜ろうキャンドル」をビートピア・ショップで販売いたします。香料も着色料も一切使用していない手作りの蜜ろうキャンドルをお楽しみください。自分で作ってみたいという人のために手作りキットもご用意しております。ご希望の方はショップをご覧ください。
蜜ろうキャンドル出張講座は、人数がまとまれば全国どこへでも出かけるそうです。希望者は安藤さんのホームページ「ハチミツの森キャンドル」にアクセスしてみてください。