2001年5月25日の早朝、武甲養蜂場(埼玉県横瀬町)にクマが出た。この日までに3夜連続で出没し、巣箱2つを壊しハチミツを食べていったという。どうやらこのクマはツキノワグマ(体長約1.2m)と見られ、ハチミツの匂いに誘われて山から下りて来たようだ。写真撮影をしたのは、養蜂場からの連絡で駆けつけた地元のアマチュアカメラマン竹内寛さんで、車の中で一晩じっと待機してスクープの撮影に成功したという。


巣箱を襲うツキノワグマ

クマに巣箱を襲われた養蜂家の浅見さんは「ちょうどハチミツを採る寸前だったので、被害は大きい。レッドデータブックで危急種に指定されている稀少な動物が生息しているのが確認できたのはうれしいが、養蜂家としては、苦労して育てたミツバチまでもがやられてしまったのが残念だ。なんとか動物と人間が共存していければと思っているのだが、これといった良い方策が見当たらない」と困惑気味に話していた。
クマが去ったあとには、無残に壊された巣箱が残された。
ニュースを知った新聞記者も駆けつけ、出没した様子や被害状況を詳しく取材していた。

町役場は、サル被害防止用の点滅装置や音声撃退機を貸し出したが効果はなく、クマと無用の摩擦を避けたい浅見さんは、この蜂場を早々に撤退し、巣箱を他の場所に移したという。