岩畳をはじめライン下りやキャンプ場などで有名な荒川上流の観光地・長瀞(埼玉県長瀞町)に2001年12月、新しい観光名所「長瀞イチゴランド」が誕生した。西武長瀞ホテルがホテルに隣接した鉄骨ガラスハウス9棟(650坪)を利用して開業したもので、土を使わないピートバッグ栽培を取り入れ、立ったままイチゴ狩りが楽しめるのが売り物となっている。また、来園者に大きくておいしいイチゴをたくさん食べてもらうおうとミツバチによる花粉交配を導入しているというので、同ランドを運営するアグリカ池田の代表・池田 実さん(53歳)にお話しを伺った。


開業を間近に控えた「長瀞イチゴランド」のハウス内では、白い可憐な花が咲き乱れ、すでに赤く熟したイチゴも散見された。

花粉交配の効率化を図るためにミツバチを導入した池田さんと養蜂家の浅見さんは、ハウス内に設置した巣箱を前に、熱心に情報交換をしていた。
イチゴ花粉交配の詳しい情報はこちらへ


将来は全国各地の観光地に「イチゴランド」を展開して一大ビジネスに育て上げたいと夢を語る池田さん。取材を進めるうちに池田さんから「実は私は脱サラ新規就農者なんです」という意外な言葉が発せられた。「2年前までは大手コンピュータ会社に勤めていたのですが、5年前に大病を患ったことがきっかけとなり退職しました。
しばらくは家庭菜園などを楽しんでいたのですが、このまま老け込んでしまうのもどうかと思って就農することにしたのです」。驚く記者に「なにをしても良かったのですが、家庭菜園で作った野菜の評判があまりに良かったので農業をすることにしました。秩父市内の観光イチゴ農園で半年間研修したあと、今年の4月からイチゴランドの開業準備にかかりました」というさらにびっくりする話が続いた。「医者は5年後に再発しなけば大丈夫でしょうと言っていましたが、ちょうど今年が5年目になります。私のような状況におかれている人も多いと思いますが、そうした人たちが元気に働く私の姿を見て励みにしてもらえればうれしいですね」。同年代の記者は、病に負けない池田さんの積極的な生き方に感動してしまい、不覚にも一瞬イチゴやミツバチの話を聞くのを忘れてしまった。

イチゴランド内には、長瀞の岩畳を模した回遊式庭園があり、庭園越しに秩父の山々の眺望が堪能できる。
イチゴ狩りを楽しんだ後に、隣接する西武長瀞ホテルでゆったりと食事やティータイムが楽しめるのもうれしい。


「長瀞イチゴランド」のご案内
場 所 埼玉県秩父郡長瀞町本野上350-1
(西武長瀞ホテル正面)
交 通 ●秩父鉄道野上駅から5分
●関越花園I.C.から国道140号で15km

 (無料大駐車場完備、休憩だけの利用も可)
営業期間 12月上旬〜5月下旬
営業時間 10:00〜16:00
料 金 ●イチゴ食べ放題 小学生以上・1,200円
            4歳以上の幼児・600円
●イチゴ摘み取り  1パック(300g)・600円
問合せ・予約先 0494-66-2111
ホームページ http://www.seibu-group.co.jp/