「ハチミツは一体いつ採れるのだろう」こんな疑問を持つ人も多いと思います。「花さえ咲いていればいつでも採れるのでは」と思いがちですが、実際には春に1度採れるだけなのです。ですから、1年の自然のサイクルの中で最も花が多く咲き、蜜があふれる4月〜5月がハチミツの収穫期ということになります。養蜂業を“空中農業”と表現する養蜂家もいるくらいで、冬は巣箱の修理をし、春は分蜂に気を配り、花が少なくなる夏は給餌をし、秋は越冬の準備をするなど、農業と同様に、収穫のための長い準備期間を費やしています。それでは、養蜂の1年間を詳しく見てみましょう。



準備期
1月 1月は普段忙しい養蜂家が最もくつろげるときです。雨や雪、風などが巣箱の中に入り込まないかどうか外装の点検をします。
2月 1年で最も寒さが厳しい2月は、もっぱら保温につとめ、巣箱の修理、巣枠の組み立てなどをします。また、女王蜂の点検をし、弱群は合同させます。
3月 3月になると、産卵が活発になります。強群を育てて流蜜期に備えます。

採蜜期
4月 いよいよ年1回の収穫が始まります。養蜂家は1年で最も忙しい季節を迎えます。
5月 レンゲやミカン、アカシアなどの主要蜜源の花が咲き、採蜜最盛期を迎えます。
6月 トチやクリの採蜜をします。後継王の養成、ローヤルゼリー、花粉、蜂の子の生産が始まります。

越夏期
7月 北海道ではクローバーやシナなどの花が咲き始め、採蜜が本格化します。梅雨時の本州では、餌切れや病気予防が必要となります。この時期には採蜜はせず、育児用に回します。
8月 ローヤルゼリー、花粉、蜂の子を収穫します。巣の内部の点検(内検)をして、秋から越冬への健勢に努めます。
9月 オオスズメバチ、キイロスズメバチの来襲期です。襲来に備えてスズメバチ捕殺器を取り付けます。越冬用に給餌をして産卵を促進します。

越冬期
10月 越冬に備えて蜂児枠を中央へ配置換えして卵圏を保護します。給餌を本格化して、継箱は単箱にし、巣門も狭くします。
11月 寒冷地では巣箱を寄せて、冬囲いの準備をします。
12月 北海道、東北などから暖地へ転飼が始まります。越冬用に巣箱をわらでくるんだり、ビニールをかけます。



採蜜の方法
くん煙器で蜂を静める 巣箱を開ける 巣枠を取出す
瓶に詰める ハチミツの
できあがり
蜂を払う
遠心分離を回転させる 遠心分離機にセットする 蜜ぶたを切る